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ピンチの後にチャンスあり!しかし人生ピンチの連続。まぁなるようになるかね。

リンチ・マニア向け


インランド・エンパイアデイヴィッド・リンチ監督(2006)

(1)「ロスト・ハイウェイ」と「マルホランド・ドライブ」で妄想世界と現実世界を切り分けて楽しむことができたリンチ・ファンは、「さあて、どこが現実で、どこか妄想か区別してやるぞ!」と気合を入れて、劇場に乗り込むが、そこには、a)妄想とb)現実とc)撮影中の映画とd)その映画元ネタ映画とe)訳わからんウサギの世界(合計5つ?)が、同時に繰り広げられる異常事態!
(2)しかしリンチ・ファンはそのこと自体をクイズと理解し、なるほどここまでが妄想で、ここから現実なんだな、と思いながら観ていると、大ドンデンの繰り返し。
(3)悶絶!たまらん!
(4)しかしリンチ先生は親切にも、妄想の世界にはこの世では起こりえない仕掛けをちょろっと差し込んでいるので(例えば裕木奈江が浮浪者って!)、後から考え直すと、つじつまがあうようになっている!
(5)この映画のテーマは、「A Woman in Trouble」とのこと。しかしアノ悩みかコノ悩みがこの妄想に繋がったのか。。。。
(6)たまたま観に行ったときに菊地成孔さんと滝本誠さんのトークショーがあり、菊地さんは「この映画はミュージカルである」と仰ってました。
(7)本作がリンチの最高傑作であることに異論はありませんが、ビギナーには辛い展開かも?

ミルクマン斉藤氏のレビューはコチラ