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ピンチの後にチャンスあり!しかし人生ピンチの連続。まぁなるようになるかね。

田舎くさいイギリスっぽさをアメリカ人市場に翻訳した音楽(その1)

(1)
「トッドラングレンのスタジオ黄金狂時代」という本のXTCのアルバム「スカイラーキング」の録音時の関係者証言がかなり面白い。

スカイラ-キング

スカイラ-キング

(2)
もともとレコード会社側は「田舎くさいイギリスっぽさ」をアメリカ人市場に翻訳できるプロデューサを探していて、トッドに声をかけたそう。「スカイラーキング」のコンセプトが「田舎くさいイギリスっぽさ」をアメリカ人市場に翻訳した音楽だったとは!

(3)
トッドラングレンの豪快伝説
その1)
アンディとコリンのデモ・テープを聴いて、勝手に選曲し、アルバムコンセプト、アルバム・タイトル、アルバム・ジャケットを妄想して作り上げ、メンバーに強要した!
※選曲は一部を除いて反映されたよう。タイトル、ジャケットは却下。

その2)
ドケチのため、クリック(ドラム・マシーン音)を聴きながらベース、ギターなどを演奏し、ドラムを後で差し替えた!※B面1曲目の「アーン・イナフ・フォー・アス」のみバンド録音!

その3)
ドケチでテープを無駄遣いしないため、曲順どおりに録音した!

その4)
レコード会社には、テープ代、スタジオ代、宿泊費、プロデューサのギャラなど一括払いで請け負った!※だからドケチだったのか!

その5)
ストリングス・アレンジ3曲を一晩で完成させ、アンディを驚かせた!

その6)
アンディが自分の意見に従わないと、嫌味を言い続けて、従わせた!

その7)
少しぐらい雑な演奏でも気にしない。

その8)
トッドが最初にミックス・ダウンしたテープには蚊が挟まっていて、音が飛んだ!

その9)
最初のミックス・ダウンはその他にもボロボロで、レコード会社、メンバーからダメ出しされて、もう一度行うハメに!

その10)
結局「スカイラーキング」北米で中ヒット!XTCはレコード会社をクビにならなずにすんだ!

(4)
「スカイラーキング」にどれくらいトッドの力が影響しているか知りませんでしたが、「〜のスタジオ黄金狂時代」を読むと、かなりの影響があったころがわかった!

(5)
トッドは「木を見て、森を見ず」の全く逆で「木を見ず、森ばかりを見る」という豪快オジさんだったんだな!