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ピンチの後にチャンスあり!しかし人生ピンチの連続。まぁなるようになるかね。

フランス人解釈は

7c6a7ec1_1283443321_1_1薬指の標本/小説:小川洋子 映画監督:ディアーヌ・ベルトラン

(1)映画を観て気になって、原作の小説を読んだ。(2)小説のほうが、日本人的表現ですな。(3)フランス人解釈はちょっと官能的で、ミステリアスですな。(4)この映画のテーマは不倫。(5)このオヤジに妻がいるかは語られていないが、私生活を明かさないことでそれを彷彿される。(6)過剰な親切さで年下の女の子を誘惑するオヤジ、その親切さを愛情と勘違いして背伸びする女の子。女の子が昼夜逆転で同棲する同世代の男の子を意識的に排除することも、年上男性と付き合っている女の子の特徴的行動。(7)フランソワ・オゾンの「スイミングプール」のような幻想と現実と交じってある世界だと理解したら、だんだん面白さが判ってきたけど、オヤジ視点で観続けてたら、あのオチは理解できない。(6)フランス映画のタイトルは「L'Annulaire」(直訳:薬指)なるほどだから小説のオチが削られているのか!(8)しかし映画版はカルト向けですわ。

以下解説&あらすじ。

博士の愛した数式』の原作者としても知られる芥川賞作家の小川洋子による同名小説を、フランス人監督のディアーヌ・ベルトランが映画化。ミステリアスな雰囲気の標本技術士に出会い、彼に異性としての魅力を感じ始めたヒロインの愛の物語が描かれる。主演はウクライナ出身のモデル、オルガ・キュリレンコ。ヴァンクリーフ&アーペルなど、一流ブランドの広告を飾ったこともある彼女の美しさと、幻想的だが人間の心理を突いた物語に注目したい。

炭酸飲料工場で働いていた際に薬指の先を切り落としてしまった21歳の少女イリス(オルガ・キュリレンコ)は、事故をきっかけに仕事を辞め、知人のいない港町へ引っ越した。そして、森の中にある古びた3階建ての建物の標本室で、ミステリアスな雰囲気の標本技術士(マルク・バルベ)とともに働き始めるが……。